機械メーカー「大川原化工機」のえん罪事件をめぐり、捜査の違法性を認めた東京高裁の判決について、東京都と国が、最高裁への上告を断念する方向で検討していることが分かりました。 「大川原化工機」の社長ら3人は軍事転用可能な機械を不正に輸出したとして2020年に警視庁公安部に逮捕され、その後、起訴が取り下げられました。 社長らは「捜査は違法だった」として裁判を起こし、東京高裁が5月、都と国に合わせて約1億6600万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。 関係者によりますと、東京都と国は最高裁への上告をしない方向で検討を進めていることが分かりました。 上告期限は11日までで、上告を断念した場合、捜査の違法性を認め賠償を命じた判決が確定します。