〈来月から生活補助金が50万円支給されます。そのための登録料が必要です〉 男は被害女性に、こうした趣旨のメッセージを送ってだまし電子マネーを購入させていたという――。 千葉県警と５府県警の合同捜査本部は６月26日、東京都世田谷区に住む宮島三郎容疑者（43）を詐欺の疑いで逮捕した。宮島容疑者は多くの映画やドラマ、ＣＭに出演する俳優でもある。 「映画『闇金ウシジマくん Ｐａｒｔ２』や『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』、動画配信ドラマ『トクリュウ－闇バイトの罠－』など多数の作品に出ています。『闇金ウシジマくん』では反社会的グループのメンバーを演じるなど、ダークな世界に生きる役柄が多かった。リアルな演技で評価が高かったのですが、逮捕容疑が本当なら悪役を地でいく詐欺を犯したことになります」（スポーツ紙芸能担当記者） ◆電子マネーの管理役 逮捕容疑の事件は昨年10月に起きた。 「宮島容疑者は、福井県に住む50代の女性に〈生活補助金が50万円支給されます〉とウソのショートメッセージを送信したとされます。〈登録料が必要〉と女性に４万円分の電子マネーのギフトコードを送らせ、だまし取ったとされるんです。 今年６月25日に、警察が都内にある特殊詐欺グループの拠点を捜索。その場に宮島容疑者がいたため、事件への関与が浮上していました。詐欺グループによる被害額は、約9300万円にのぼるとか。宮島容疑者は電子マネーの管理役だったとみられています」（全国紙社会部記者） 本誌カメラマンは、６月27日に行われた宮島容疑者の送検を撮影。カメラへ凄み、睨むような姿をみせていた。 元神奈川県警刑事で、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が語る。 「だまし取った電子マネーは、詐欺グループの大きな資金源です。今回の事件では被害額の多さに驚かされます。その管理役だったということで、容疑者はグループの幹部だったのでしょう。最近加入したのではなく、だいぶ前から犯罪組織に所属し信頼を得たのだと思います。反社会的な役柄と実社会での行動に、境がなくなってしまった印象を受けますね」 警察は宮島容疑者の認否を明らかにしていない。