(CNN) メキシコ西部シナロア州の検察は、州都クリアカンの幹線道路にかかる橋の上で銃創を負った男性の遺体20体が発見された事件の捜査を進めている。遺体のうち5体は頭部を切断されていたという。 地元メディアによれば、橋に掛けられたメッセージも発見された。 2024年以降、クリアカンでは麻薬組織「シナロア・カルテル」の対立派閥が武力衝突を起こしている。 最も有力な派閥は、カルテルの共同創設者とされる「エル・マヨ」ことイスマエル・サンバダ容疑者に忠誠を誓うラ・マイサと、麻薬王と呼ばれた「エル・チャポ」ことホアキン・グスマン受刑者の息子たちに忠誠を誓うロス・チャピトスの二つ。 シナロア州での暴力行為は、サンバダ容疑者とホアキン・グスマン受刑者の息子のひとり、ホアキン・グスマン・ロペス容疑者が昨年、テキサス州エルパソで米当局に逮捕されたことで激化した。 この作戦に詳しい当局者は当時、CNNに対し、グスマン・ロペス容疑者がサンバダ容疑者と自身の逮捕を画策し、メキシコにある土地を視察すると思わせ飛行機に乗せたと明かしている。実際には飛行機はエルパソに着陸し、連邦捜査官がふたりを逮捕した。