名古屋市立小学校の教員らが児童を盗撮し、画像を交流サイト(SNS)で共有したとして逮捕された事件を受け、北海道教育委員会は、同様の性暴力防止のため、道内の小中学校、高校、特別支援学校で全教職員に対面による研修を実施し、学校施設内に不審なカメラが設置されていないかなどを緊急点検すると発表した。4日付で札幌市を除く市町村教委に通知し、対応を求めた。 研修は31日までに各学校で管理職が主体となって行う。教職員が私物のスマートフォンで児童生徒を撮影したり、管理職の許可なく児童生徒の画像を校外に持ち出したりしないように指導を徹底する。 学校施設内の緊急点検は11日までに終える。トイレや更衣室などの盗撮の危険性の高い場所は慎重かつ複数回のチェックを求めた。不要な物品を撤去するなどして隠しカメラが設置されにくい環境を整えることも促した。各学校は管理職や養護教諭といった性暴力に関する相談窓口を決め、児童生徒と保護者に周知する。 文部科学省は1日、教員による児童生徒への性暴力を根絶するように求める通知を全国の教育委員会に出している。【水戸健一】