16日午後3時40分ごろ、福島県福島市の中学校から「中学生2人がけんかで負傷した」と119番通報があった。男子生徒2人を彫刻刀で切りつけ、けがをさせたとして、福島北署は同4時35分ごろ、傷害の疑いで3年の男子生徒(15)を現行犯逮捕した。切りつけられた2人は市内の病院に搬送されたが軽傷という。 逮捕容疑は、校内で男子生徒2人を彫刻刀で切りつけ、軽傷を負わせた疑い。2人は背中や胸など数カ所に切り傷や刺し傷を負ったという。同署は男子生徒の認否を明らかにしていない。 関係者によると、男子生徒と2人はクラスメート。事件当時は授業中で事件現場は教室内とみられ、教員が何らかの事情で教室を離れた際、男子生徒が2人に向かっていき、無言で切りつけたという。 同署によると、警察官が駆けつけた時には男子生徒と被害に遭った生徒は別々の場所にいた。同署は男子生徒が切りつけた動機などを調べている。市教委は「調査中なので答えることができない」としている。 現場にはパトカーや救急車が数台駆け付け、一時騒然とした。教育現場での事件に関係者は困惑した様子。同じ中学校に通う生徒は「自分の学校でこんなことが起きるとは。驚いているし、(被害を受けた)2人のことが心配」と声を詰まらせた。保護者の1人は「子どもが通う学校でこのような事件が起こって、とても怖い。学校からの説明がほしい」と話した。