高齢女性から現金をだましとったとして特殊詐欺グループの道具調達役の男(28)が逮捕されました。男は他人名義のキャッシュカードをコインロッカーに入れ、出し子に受け渡していて男らはこの行為を「ダンク」と呼んでいたということです。 警察によりますと、渡辺洵仁容疑者(28)は仲間と共謀のうえ今年5月、愛知県名古屋市に住む69歳の女性に「医療費の還付金があります」などとウソの電話をして市内のATMで現金およそ50万円を振り込ませ、さいたま市のATMから引き出しだましとった疑いがもたれています。 渡辺容疑者は特殊詐欺グループの「道具調達役」として、別の人物から送られてきた他人名義のキャッシュカードが入ったレターパックをコインロッカーに入れ、出し子の男に受け渡したとみられています。 こうした行為を渡辺容疑者らは「ダンク」と呼び、秘匿性の高い通信アプリでの指示役とのやりとりでも使用していました。 渡辺容疑者はSNSで闇バイトに応募したとみられ調べに対し「無職でお金がほしかった」と供述している一方で「レターパックを預かり、コインロッカーに入れただけ」と容疑を否認しているということです。 警察は渡辺容疑者がほかにも複数回同様の犯行を繰り返していたとみて事件の全容を調べています。