女子中学生2人を車の中で…元官邸事務官の不同意性交 公判で被害者が語った〝4000円援交〟の中身

「気持ち悪かったけど、お金をもらえるからいいやと当時は思っていました」 事件当時40歳の男性に性的暴行を加えられた少女は、「いま、被告人のことをどう思っていますか」という弁護人の質問にこう答えたのだった。 「’24年12月9日、神奈川県警は女子中学生2人に現金を渡して性的暴行を加えたとして、小泉幸博被告(当時40歳)を不同意性交等と児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕しました。小泉被告は横浜市瀬谷区の公共施設の駐車場に車を止め、その車内でAさん(当時12歳)とBさん(当時13歳)に現金4000円などを渡して、性的暴行に及んだということです。 小泉被告は逮捕当時、首相官邸事務官として官邸の警備を担当していたことから、官房長官だった林芳正氏が『誠に遺憾だ。今後の捜査状況も踏まえ、内閣官房で厳正に対処していく』とコメントを出す事態になりました」(全国紙社会部記者) 7月16日、横浜地裁で小泉被告の第4回公判が開かれた。これまでの公判の中で、小泉被告はAさんとBさんのわいせつな動画を撮影したことは認めているが、性的暴行については認否を留保している。 この日は、ビデオリンク方式でBさんの証人尋問が行われた。Bさんによると、小泉被告は『ヒロ』と名乗り、年齢は26歳と聞いていたという。 検察官の質問に答える形で、Bさんは『ヒロ』と初めて会ったときのことから話し始めた。 「私が初めてヒロに会ったのは、中学校に入る前の春休みです。きっかけは私の同級生が『話をしたらお金をもらえる人がいる』と伝えてきて、お金がもらえるならいいと思って会うことになりました。初めて会ったときは、その友達と一緒に行って、自己紹介をした後に話をして、お金をもらって解散しました」 小泉被告とはインスタグラムで何度か連絡を取ったあと、LINEでやり取りするようになったという。そして、小泉被告を紹介した友人と一緒に3回ほど会ったあと、一人で会いに行くようになり、話すだけではすまなくなったと証言した。 ◆「2人で4000円もらえることになっていた」 「一人で会いに行くようになってからは、キスをされるようになり、そのうちヒートアップして胸や陰部を触られるようになりました。嫌だなと思いましたが、お金をもらえるので我慢したのです。1回会うたびに2000~3000円もらっていました」 そして、事件の起きた’24年5月中旬。その日、Bさんはひとつ年下のAさんと2人で小泉被告との待ち合わせ場所に向かった。Aさんは、この日、小泉被告と初めて会ったという。 「その頃Aさんとよく遊ぶようになり、『胸とかは触られるけどお金をもらえるよ』とヒロのことを話したら、『じゃあ、行く』となって、2人で会いに行くことになりました。その日は会う前に連絡を取り、4000円もらえることになっていたのです。長時間、身体を触られるのは嫌なので、Aさんとお互い5分間にしようと決めていました」 車で来ていた小泉被告と合流すると、一人が運転席に座り、もう一人が後部座席で小泉被告に身体を触られたという。 「タイマーで5分計って、私はキスされて胸を触られて、陰部に指を挿入されました。その間、私はスマホを眺めていたのです。あとから聞いたら、Aさんは陰茎を挿入されたと話していました」 弁護人の「ヒロと別れた後はどうしましたか」という質問に、Bさんはこう答えた。 「Aさんとコンビニに行ってお菓子を買ってから近くの公園で食べました。そのあと私は塾があったので、一度家に帰ってから塾に行きました」 Bさんはこの日以降も、Aさんと一緒に小泉被告に会いに行ったという。 最後に検察官が「ヒロに対して、恨んでいるとか、怒っているとか、そういった気持ちはありますか」と質問すると、動画を撮られていたことを知らなかったという彼女は、こう答えたのだった。 「ビデオを勝手に撮られたことが、すごく許せないと思っています」 さらに検察官が、「他に言っておきたいことはありませんか」「動画や写真を撮られたこと以外に何かありませんか」と質問を重ねたが、Bさんは「大丈夫です」と答えるだけだった。 Bさんの中では、陰部に指を挿入されるなど性的暴行は、お金をもらってされたことだからと納得してしまったのだろうか。年端もいかない少女に、自分の身体をお金に換えさせることを教えた小泉被告の罪は重いと言わざるを得ない。 取材・文:中平良

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