乗用車に故意に接触する「当たり屋」の手口で示談金をだまし取ったとして、沼津署は21日、詐欺の疑いで沼津市我入道一本松町、自称ラッパーの男(30)を逮捕した。 逮捕容疑は7月6日午後7時ごろ、沼津市内の大型スーパーの駐車場で、同市の男性会社員(53)の妻が運転する乗用車に故意にぶつかり、男性から示談金として10万円をだまし取った疑い。同署は男の認否を明らかにしていない。 同署によると、男は携帯電話を見ているような様子で乗用車の前方に突然現れ、衝突したという。男にけがはなかった。事故の連絡を受けて駆けつけた男性が男とやりとりし、現金を手渡したとみられる。 男性が保険会社に事情を伝えたところ、警察への相談を勧められて発覚した。同署は男が県内で同様の行為を繰り返していた可能性があるとみて、共犯者の存在も視野に調べる。