家宅捜索中に現場にいた男性を殴ったとして、大阪府警捜査4課の警察官2人が逮捕された事件で、大阪地検は25日、特別公務員暴行陵虐罪で、警部補、時長力(51)=大阪府豊中市=と巡査部長、阪口裕介(33)=奈良県桜井市=の両容疑者を起訴した。地検は認否を明らかにしていない。 起訴状によると、7月15日に大阪市西区のビル一室を家宅捜索中、時長被告は現場にいた男性を押し倒したほか、阪口被告は同じ男性の腹部や顔面を多数回殴るなどの暴行を加えたとしている。 府警によると、暴行された男性は女性を性風俗店に紹介する国内最大規模のスカウトグループ「ナチュラル」のメンバー。捜索先の一室はメンバーらの拠点とされ、男性は職業安定法違反容疑の捜査対象だった。 時長被告は家宅捜索の現場責任者で当時約20人の捜査員が現場にいた。府警は捜索時に違法行為があったとし、逮捕したメンバーをすでに釈放するとともに押収した証拠品も返却している。