26日午前、兵庫県西宮市で70代から90代の男女3人が包丁で切りつけられ、ケガをしました。警察は、39歳の男を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕しました。 現場は西宮市浜甲子園の住宅で午前10時ごろ、「包丁を持って暴れている」と目撃者の親族から110番通報がありました。 警察によりますと、男が住宅内で住人らを包丁で切りつけるなどし、この家に住む90代の夫と80代の妻、近隣に住む70代の男性が病院に搬送されましたが、いずれも命に別条はないということです。 男はその場から逃走しましたが、70代の男性が追いかけ、駆けつけた警察官によって男の身柄が確保されました。 殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、市内に住む無職の井上雄司容疑者（39）で、調べに対し、「殺そうとしたのは女性のほうで、女性を刺したところ悲鳴をあげて男性が助けに来たので包丁でケガをさせた」などと話しているということです。 警察が事件の詳しい経緯を調べています。現場から中継です。 （取材・報告＝山口杏奈記者） こちらが現場となった住宅で、阪神電鉄・甲子園駅から1キロあまり離れた閑静な住宅街です。高齢の夫婦らが刺された現場では、先ほどまで鑑識作業が行われていました。今もブルーシートや規制線が張られている状況です。 近隣の住民によりますと、「隣の家に男の人が血を流して駆け込んできて、助けを求めた」ということで、周辺は一時騒然としました。 （Q、男はどこで確保された？） 男は、住人の夫婦と駆けつけた近隣の70代の男性を切りつけるなどして、徒歩で北の方向に逃げたのですが、 70代の男性が途中まで追いかけて、約350メートルほど先の路上で、駆けつけた警察官によって取り押さえられました。その際は、暴れる様子はなかったということです。また確保された現場との間で、包丁とみられる凶器も見つかっています。 （Q、39歳の容疑者と夫婦との関係ですが、何らかの面識があった？） 今のところ、被害者が病院に搬送されて詳しく話を聞けていないため、容疑者と被害者の関係はわかっていませんが、容疑者と高齢の夫婦は親族関係にはなかったとみられています。 小林容疑者は「殺そうとしたのは住人である女性のほう」と話しているということで、両者の間に何らかのトラブルがあったかどうかを含めて詳しく調べる方針です。