「急所を叩いてやった」カミラ王妃が靴で痴漢を撃退していた…新刊で明かされた「原点」とは?

カミラ王妃が電車内で痴漢行為を働こうとした男に対して靴のヒールで反撃した過去が、今月11日に発売された新刊『権力と王室(Power and the Palace)』(Headline Press)で明かされた。 元王室担当記者のヴァレンタイン・ロウ氏による同書によれば、元イギリス首相のボリス・ジョンソン氏に対し、10代だった学生時代に自分に対して痴漢行為を働こうとした男がいたことを打ち明けたという。 英紙『サンデー・タイムズ』が掲載した抜粋記事によると、王妃はジョンソン氏に次のように語っている。 「母に教わった通りにやったの。靴を脱いで、そのヒールで思いっきり急所を叩いてやったわ」 ロウ記者によれば、この出来事が語られたのは2008年。当時ロンドン市長だったジョンソン氏がカミラ夫人の公邸だった「クラレンス・ハウス」を訪れた際のことだったという。 ジョンソン氏の広報部長をつとめていたグート・ハリ氏は、2人の会話後に次のように語った。 「ボリスは彼女に夢中でしたよ。すごく気が合ったようで、彼女を賞賛する声をあげていました」 2人は真剣な会話をしている中で、王妃(当時・カミラ夫人)が学生時代に体験した出来事を打ち明けたという。 「当時、彼女は16歳か17歳くらいで、パディントン行きの列車に乗っていたそうです。隣の男がだんだん手を伸ばしてきたとのこと」とハリ氏。 ジョンソン氏に「そのあと、どうされたのですか?」と聞かれたカミラ夫人(当時)は、母からの教えを口にしたという。 「母に教わった通りにやったの。靴を脱いで、そのヒールで思いっきり急所を叩いてやったわ」 さらに王妃は、パディントン駅に着くとすぐに列車を降り、駅の係員に「いまの男が私に襲いかかってきました」と伝え、男はその場で逮捕されたという。 ハリ氏はこの経験こそが、王妃の性暴力被害者支援への取り組みに強く影響を与えていると語っており、ロンドンに3つの性犯罪危機センターを新設するというジョンソン氏の構想にカミラ夫人(当時)も賛同していた。 「たしか彼女は、そのうち2つの開所式に出席しています。なぜそれほどまでに関心があるのか当時は誰も不思議に思いませんでしたが、すべての原点はそれなのです」 その後も、性暴力被害者への支援活動を継続し、フランスで起きた集団レイプ事件の被害者であるジゼル・ペリコさんに自筆の手紙を送っている。 加害者は夫で、薬を盛って他の男たちにも長年にわたり性的暴行をさせていた事件で、昨年ペリコさんが裁判で証言したことで国際的な注目を集めた。 ■各界の反応 イギリスの活動団体「Acting Your Age Campaign」はインスタグラムで次のようにコメントしている。 「ヴァレンタイン・ロウ記者の新刊で明らかになったカミラ王妃の話で、女性や少女に対する暴力が再び社会の注目を集めることとなりました。これは極めて重要です」 イギリス王室関係者は本誌が5月に行った取材に対して次のように語っている。 「フランスでのペリコ夫人の事件は、カミラ王妃にとって非常に衝撃的なものでした。彼女は公の場に立ち、なぜ被害者が恥じて身を隠さなければならないのかという問いを投げかけたのです。王妃は、その勇気と尊厳に深く心を動かされていました」 カミラ王妃は成人後、イギリス各地の性犯罪被害者支援センター(SARC)を訪問するなど、10年以上にわたり性被害者の支援に取り組んできたことが知られている。

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