東京都世田谷区で1日に韓国籍の女性が殺害された事件で、警視庁は、女性にストーカー行為をしていた疑いが強まったとして、交際相手で住所・職業不詳、パク・ヨンジュン容疑者(30)=韓国籍=をストーカー規制法違反と邸宅侵入容疑で22日にも再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。 パク容疑者は1日午後1時半ごろ、世田谷区野沢2の事務所入り口付近で、交際相手のバン・ジウォンさん(40)=東京都港区=の首を刃物のようなもので切り付けて殺害したとして、2日に殺人容疑で逮捕された。 捜査関係者によると、パク容疑者は8月下旬から事件当日にかけて、バンさんの自宅マンション敷地内に侵入したり、拒否されているのにメッセージを複数回送ったりするなどのストーカー行為を繰り返した疑いが持たれている。 パク容疑者は8月23日に来日。別れ話でトラブルになり、同29日未明にバンさんが警視庁に相談した。警視庁は、パク容疑者に口頭で注意し「連絡を取らない」「近づかない」との上申書を書かせていた。 しかしその後、パク容疑者は同30日朝、バンさんの自宅マンションのエントランスに侵入していたという。さらに事件当日の1日は、現場の事務所周辺で襲撃する約5時間前からバンさんを待ち伏せしたほか、1日午前までに無料通信アプリ「カカオトーク」でバンさんに対して「本当に感謝している」「つらい」「申し訳ない」とのメッセージを約10回にわたって送信するなどしたとみられる。【朝比奈由佳】