ブラジル、議員免責拡大と前大統領の恩赦めぐり各地で大規模デモ

【AFP=時事】ブラジルで21日、議員の免責特権を強化する議会の動きに反発し、国内各地で大規模な抗議デモが行われた。デモでは、クーデターを試みた罪で有罪判決を受けたジャイル・ボルソナロ前大統領らの恩赦に反対する声が上がった。 先週、ボルソナロ氏に禁錮27年の有罪判決が言い渡されたブラジルでは、恩赦の是非を巡り国内の世論が二分している。保守派が多数を占める議会に対しては、社会・経済的課題よりも自らの利益を優先しているとの批判が上がっている。 抗議デモは、リオデジャネイロを含む十数都市で行われた。デモ隊は「恩赦はない!」と叫びながら街頭を行進。リオデジャネイロでは、カエターノ・ベローゾさん、ジルベルト・ジルさん、シコ・ブアルキさんがコパカバーナビーチでの抗議集会に登場することが伝えられた。 経済中心地のサンパウロでも群衆が大通りを埋め尽くし、首都ブラジリアでも数千人規模の集会が行われた。 ブラジリアでの抗議に参加した環境活動家のボルジェスさんは「私たちは、犯罪者や腐敗した人々が政治家のふりをしているこの議会に抗議するためにここにいる。彼らは自分たちを守る法律を推進している」とAFPに語った。 抗議の対象となったのは、下院で先週承認された、議員を逮捕・訴追する際に議会の承認を求める内容のいわゆる「シールド法案」だ。 また、2023年1月8日の議会襲撃で有罪となったボルソナロ氏支持者への恩赦を与える可能性のある法案の審議を迅速に進めた議会にも抗議の声が上がった。【翻訳編集】 AFPBB News

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