「息子は同級生に謝ってほしいだけ」 大津中2自殺1年
京都新聞 2012年10月11日(木)11時59分配信
大津市の中学2年の男子生徒=当時(13)=の自殺から11日で1年を迎えた。いじめの事実解明を目指し、大津市が設けた第三者調査委員会、滋賀県警の捜査、民事訴訟が同時並行で進む。一方、男子生徒の父親(47)は真相究明に期待を寄せつつ、気持ちの整理がつかない現在の心境を打ち明けた。全国で絶えない、いじめを苦にした自殺に心を痛め「いじめられている子を一刻も早く助けて」と願う。
「しゃべってはくれへんけど、そこに息子がいると思えるから」。父親は毎日欠かさず、朝と夕に仏前でお経を唱える。長男と話している気持ちになれる貴重な時間だ。
自殺直後、長男がいじめられていた事実を知り、生活は一変した。真相を求め、自ら長男の友人に聞き取りを行った。事実を隠そうとする学校や市教育委員会に対し、孤軍奮闘した。そんな中、市の第三者調査委員会に遺族側が推薦した委員が全員採用されたことが大きな励みになった。「もう一人じゃないんだと思った」と振り返る。
いじめたとされる同級生3人への思いは複雑だ。「息子は謝ってほしいだけだと思う。まだ実現していない以上、何も報告できない」と唇をかむ。そして、前を見据えて言葉を続けた。「たとえ理由があろうと悪いことをしたら謝る。大人がそれを教えないといけない」