麻薬取締法違反の罪で逮捕、起訴された俳優清水尋也被告(26)が24日午後7時過ぎ、勾留されていた警視庁・東京湾岸署から保釈された。 黒色のスーツ姿で署内から現れた清水被告は報道陣に向かって「この度は申し訳ございませんでした。今回、私の行為によって多くの方にご迷惑とご心配をお掛けしましたこと、深くお詫び申し上げます。私の俳優としての未来に期待してくれていた関係者、ファンの方を裏切ることになってしまったことを深く反省しております」と言うと、約15秒間、深々と頭を下げ謝罪し、車に乗り込んだ。 清水被告は3日に警視庁薬物銃器対策課に麻薬取締法違反(共同所持)の疑いで逮捕され、22日に東京地検に起訴された。地検によると、3日に東京都杉並区の自宅で大麻0・392グラムを所持したとしている。警視庁は、7月ごろと9月3日にそれぞれ大麻を含む植物片を所持したとして2回逮捕していた。地検は7月ごろの所持容疑を不起訴処分とした。理由は明らかにしていない。 関係者によると、清水容疑者は大麻を吸い始めたのは20歳ごろ、と話しているという。米ロサンゼルスでパーティーに参加。米国人から勧められ、大麻を巻紙で巻いた「ジョイント」の状態で使用したという。帰国後も日本で入手。使用を止めたこともあったが、収入が増えた2年前くらいに吸う量が増えた、との趣旨の説明をしている。同容疑者は20歳だった19年に、米国に短期留学。米連邦法では大麻は禁止薬物だが、ロサンゼルスのあるカリフォルニア州法は16年に21歳以上の者について、嗜好(しこう)品としての大麻所持や使用が一定条件下で違法ではなくなった。 また、大麻の使用量が増えたとしている「2年前くらい」の23年6月には、映画で共演した俳優が大麻取締法違反(所持)容疑で警視庁に逮捕され、同9月に東京地裁で懲役6月執行猶予3年の有罪判決を言い渡されている。関係者によると、清水容疑者はその後も使用を続けており、最近は月に数回程度、使用していたとも話しているという。 警視庁は3日早朝に清水容疑者と同居する20代の女を逮捕した際、都内の容疑者宅の捜索で押収された大麻を含む植物片0・4グラムを所持した麻薬取締法違反容疑でも、両容疑者を3日夕方に再逮捕。7月の所持容疑と3日の所持容疑で4日、それぞれを送検した。 清水被告は映画「東京リベンジャーズ」やTBS系連続ドラマ「19番目のカルテ」などに出演していた。25年度後期の連続テレビ小説「ばけばけ」に出演予定も今回の逮捕を受けて降板となった。