東京電力福島第一原発が立地する福島県大熊町で、原発事故による避難指示で住民が住めない帰還困難区域にある空き家に不法侵入したとして、福島県警は24日、ウクライナ国籍の男性3人を邸宅侵入容疑で現行犯逮捕し、発表した。県警双葉署によると、いずれも容疑を認めているという。 同署によると、23日夜に何者かが不法侵入の様子を動画サイトでライブ配信しているのを見た視聴者が通報。署の当直員たちが画像を手がかりに朝までに現場を特定し、駆けつけたという。 逮捕されたのは、いずれも住居不定で、自称会社員のアナトーリ・ディバク(34)、自称運転手のヴラディスラヴ・サヴィノフ(29)、自称電気工事業のアレクサンドル・クリウコフ(43)の3容疑者。 同署によると、24日午前7時半ごろ、大熊町の空き家に侵入した疑いがある。同署は動機や入国時期、侵入に至る経緯についても調べる。 大熊町など原発事故による住民避難が続いている地域では、民家や学校などに悪ふざけで侵入したと見られる例が後を絶たない。昨夏には隣接する双葉町で、ランドセルや学用品が残されたままの小学校の校舎内を、黄色い防護服姿の外国人らしい人物が歩き回る動画が拡散され、県警などが警戒を強めていた。(波多野陽)