韓国・尹錫悦前大統領、内乱特別検察の公判に出廷へ…2度目の拘束から2カ月ぶり

【09月26日 KOREA WAVE】韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領が、在任中に起きた「12・3非常戒厳」を巡る内乱および外患事件に関連し、9月26日、ソウル中央地裁に出廷する。7月10日に再拘束されて以降、約2カ月ぶりの公の場となる。 ソウル中央地裁は同日午前10時15分から、特別公務執行妨害などの罪で起訴された前大統領の初公判と保釈審問を同時に開く。裁判所は特別検察の要請を受け、保釈審問を除き、公判の冒頭から終了までの中継と法廷内の撮影を許可した。 内乱事件を捜査している特別検察チームは、7月19日に前大統領を▽警察と高位公職者犯罪捜査処(公捜処)による逮捕状執行の妨害▽非常戒厳下の国務会議(閣議)において一部国務委員(閣僚)の出席通知を意図的に省略し、国務会議の審議権を侵害▽事後的な戒厳令発表文書の作成▽非公開通信機器(いわゆる「秘話フォン」)の記録削除▽戒厳に関する虚偽の報道資料配布――したとして起訴した。 特に、戒厳当日に国務委員の一部にしか出席通知を送らなかった行為は、通知を受けなかった委員の憲法上の権限である国務会議での審議・議決権を侵害したとして、職権乱用・権利行使妨害の容疑がかけられている。また、戒厳が首相や国防相の承認を得たかのように装った虚偽文書の作成・廃棄も問題とされた。 さらに、警護処に指示を出して逮捕状執行を妨害させた特別公務執行妨害容疑や、秘話フォンの通話記録削除の指示、戒厳解除当日に「国会議員の出入りを禁じた」との虚偽内容を含む報道ガイドを作成・拡散させた行為も追及されている。 ユン前大統領側は、これらすべての容疑について「いずれも犯罪として成立しない」との立場を貫いているが、裁判所は7月10日に拘束令状を発付。ユン前大統領は直ちに拘束適否審を申し立てたが、これも棄却された。 その後、ユン前大統領は健康状態の悪化を理由に特別検察の召喚や公判への出廷を拒否し、ソウル拘置所に収監されたまま表に出ることはなかった。しかし、9月19日に「実質的な防御権保障」と「健康上の理由」を挙げ、保釈を請求すると同時に、審問期日に出廷する意向を示した。 弁護団は「刑事訴訟法上、刑事裁判の開廷には被告の出廷が要件となっており、今回の案件は従来の内乱事件とは別個の手続きであるため、初公判には必ず出廷する必要がある」と説明した。 これに先立つ妻キム・ゴニ(金建希)氏に関する事件でも、同様に法廷内の撮影が許可され、9月24日には被告席に座るキム・ゴニ氏の姿が公開された。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News

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