子どもの写真入ったキーホルダー「子煩悩かと」 和歌山2歳虐待死

2歳だった長女を虐待して死なせたとして、和歌山県紀の川市西井阪の建設業、平晴流(はる)(26)と妻で無職の菜々美(26)両容疑者が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された事件。痛ましい出来事に、一家が暮らした地域には衝撃が広がった。【加藤敦久、藤原弘】 「これからの子なのに、かわいそうで仕方がない」 一家が暮らしていた和歌山市のアパートの近隣に住む80代の女性は、夫婦の長女の流菜ちゃんの命が失われたことに言葉を詰まらせた。 県警などによると、容疑者の夫婦がアパートに引っ越したのは2024年のはじめごろ。流菜ちゃんの兄(4)も含めた家族4人を知る50代の女性は引っ越してきた当初の印象について「男の子と女の子を連れて感じのいい若夫婦」に見えたと話す。 会えばあいさつすることもあった。家族がかばんに子どもの写真が入ったキーホルダーを付けているのも見たことがあり「子煩悩かと思っていた」と振り返り、事件の知らせに驚きを隠せない様子だった。 菜々美容疑者の親類で紀の川市に住む男性(66)によると、菜々美容疑者らは1週間ほど前から男性宅に身を寄せ、逮捕される前日の25日に「和歌山市へ行く」と告げて出て行ったという。 菜々美容疑者は、晴流容疑者とともに以前より痩せているように見え、落ち込んだ様子でもあった。 菜々美容疑者と子どもらとは1年に2度ほど顔を合わせていたといい、今年5月の大型連休中には、男性宅で日帰りでバーベキューを楽しんだという。男性によると、流菜ちゃんは家の中を元気に走り回っていた。 「2人は仲の良い夫婦。(流菜ちゃんは)食べていたし、痩せているとか思わなかった。その後、急激に悪化したのだろうか」。男性はそう言葉を振り絞った。

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