“令和版キャッツ・アイ”に反響続々 “懐かしさと新鮮さ”融合「Adoが歌ってるのか」名曲「CAT’S EYE」カバーも話題に

北条司原作の伝説的作品「キャッツ・アイ」の完全新作アニメの第1話が9月26日に配信開始。随所に原作へのリスペクトを感じられながらも、令和版にアップデートされた部分も見られ、視聴者から「懐かしさと新鮮さがうまく融合してる」「文句なしのキャスティング」「Adoが歌ってるのか」などと、話題を集めている。(以下、ネタバレを含みます) ■序盤から“キャッツアイ”らしさ全開の展開 「キャッツ・アイ」は1981年から1984年まで「週刊少年ジャンプ」で連載された北条司の連載デビュー作で、1983年にテレビアニメ化され、大ヒットを記録。杏里が歌うアニメ主題歌「CAT’S EYE」も1980年代を代表するヒット曲の一つとなった。 主人公は、昼は喫茶店「キャッツアイ」のオーナー、夜は美術品を盗む“怪盗”という顔を持つ美人三姉妹(来生三姉妹)。その中でも中心となるのが次女の瞳(CV:小松未可子)で、ラブロマンスを繰り広げる内海俊夫(CV:佐藤拓也)が犬鳴警察署の刑事という、刑事と泥棒という対立している関係性で、“事件”と“恋愛”の行方が気になるストーリーが展開する。 第1話は、Adoが歌うオープニングテーマ「MAGIC」が流れる中、俊夫ら警察が警備を固めるビルに予告しておいた絵画「ローマの女」を盗みに入るシーンから始まった。警備の裏をかいて華麗にターゲットの美術品を手に入れる“キャッツアイ”らしさをしっかりと見せつけてくれる。 キャッツアイを取り逃した俊夫の心を癒やしてくれる場所が喫茶店「キャッツアイ」。ここでは、俊夫が瞳たちとたわいない話をしているが、その会話の中から瞳たちは警察がつかんでいる情報を何気なく聞き出そうとする。俊夫はこの3人がまさかキャッツアイだとは思ってもいないので、気が緩んで思わず情報を漏らしてしまうことも。 「手掛かりはまだほとんどない」と言いながら、俊夫はキャッツアイが3人組だと考えているようだ。そのあたりは“刑事の勘”なのかも。しかも”メンバーに的確な指示を出す司令塔的存在“と”どんなセキュリティーも侵入できる天才ハッカー“と”抜群の運動神経とゴリラ並みの怪力を持つ実行犯“と、泪(CV:小清水亜美)、愛(CV:花守ゆみり)、そして瞳の役割と特徴を意外と的確に言い当てていたりする。もちろん”ゴリラ並みの怪力“という言葉に瞳は内心ご立腹。絵を描いて見せるが、この時点ではキャッツアイが女性だと分かっていないので、三姉妹とは似ても似つかぬ姿で描かれていた。 「ローマの女」、そして「読書」という絵画をまんまと盗まれたことで、俊夫は上司からしぼられ、次にキャッツアイを取り逃したら別部署に異動させると言われてしまう。意気消沈した俊夫は「警察を辞めるかもしれない」と瞳たちに告白。瞳の本心は俊夫に警察を辞めてほしいと思っているが、俊夫が落ち込んでいる姿を黙って見ている性格ではない。警察が失態続きなので、美術館側は警察に警備をしてもらうが、民間の警備会社の仕切りで行うこととなった。 信頼されずメンツも潰されてしまったが、キャッツアイは俊夫ら警察が警備している宝石を盗むと見せかけて、民間の警備会社が担当する“王冠”を盗み、俊夫たちがキャッツアイから美術品を守ったことにして別部署異動、警察退職をうまく回避させた。 ■随所に見られる“原作リスペクト” 第1話では、三姉妹の“キャッツアイ”としての役割を示しつつ、俊夫の性格や警察との関係性などもしっかりと見せた。「ローマの女」や「読書」「クィーンティア」「王冠」といった美術品・宝石は原作の第1話、第2話に登場している物なので、ここにも“原作リスペクト”が垣間見える。 そして、これも重要なシーンの一つだが、俊夫がキャッツアイの行動の裏をかいて、逮捕寸前まで迫る場面がこの第1話で描かれた。停電させて暗闇の中で美術品を盗もうとする瞳を俊夫は取り押さえて、スマホのライトで顔を照らして正体を暴こうとするが、俊夫の右手は瞳の胸に触れていて、ビンタされて逃げられてしまう。 原作とはちょっとシチュエーションが違うが、俊夫が「キャッツアイは女」だと知るので、今後を踏まえ欠かすことができないシーンだ。このシーンも含めて、第1話は「キャッツ・アイ」という作品を知るための重要な要素が知れるエピソードと言えるだろう。 令和版「キャッツ・アイ」としての新たな見どころとしては、ビルの屋上に移動するための動力補助付きグライダーや、赤外線の警報を可視化させるARグラスのような道具といった現代ならではのハイテク機器を駆使しているところも挙げられる。キャッツを取り逃している警察の失態をスマホのネットニュースで見ていたり、犬鳴警察署の様子を高性能な盗聴カメラで見ていたり、「キャッツ・アイ」の世界観を壊さず、現代の要素を盛り込んでいるところにも注目したい。 さらに登場キャラクターにも注目。旧アニメ作品には登場しなかったサングラスにリーゼントの刑事・平野猛(CV:平川大輔)と長髪ガニ股の刑事・武内純一(CV:奈良徹)が第1話から登場。原作では平野は泪、武内は愛に惚れてしまうキャラなので、今後、俊夫と一緒に喫茶店「キャッツアイ」に入り浸るようになるのか気になるところだ。 エンディングテーマはAdoによる「CAT’S EYE」のカバー。こちらもアレンジによって“令和”を感じさせ、新鮮に響いてくる。SNSでは「鳥肌たった…」「Adoさんはハマるねぇ」「リスペクトを感じました」「Adoさんの歌う『CAT'S EYE』もカッコよかった」など、さまざまな声が上がっている。 「キャッツ・アイ」は前編の第1話から第6話が9月26日から10月31日(金)まで、後編の第7話から第12話は12月26日(金)から2026年1月30日(金)まで毎週金曜に1話ずつ順次ディズニープラスのスターで独占配信される。 ◆文=田中隆信 ※記事内、作品名の「キャッツ・アイ」の『・』はハートマークが正式表記

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