ペルーの若者デモ、警察と衝突 年金改革機に長年の体制不信が拡大

[リマ 27日 ロイター] – ペルーの首都リマで27日、若者らが先週に続いてボルアルテ大統領に抗議するデモを実施し、警官、デモ参加者、記者ら十数人が負傷した。 デモは18歳以上の全ての国民に年金への加入を義務付ける制度改革をきっかけに20日に発生した。ペルー研究所の7月の報告によれば、ボルアルテ氏の支持率は2.5%、議会は3%と低迷している。 混乱は主要産業である鉱業にも及び、鉱業会社ハドベイ・ミネラルズは22日、国内工場を一時停止した。 ペルーの国家統計局によると、ペルーは18ー29歳が人口の27%を占める。若者主導の抗議はインドネシアやネパールの動きに続く。デモでは日本の人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の麦わら帽子を被ったドクロがシンボルとして使われている。リマの参加者レオナルド・ムノス氏は「主人公のルフィは腐敗した支配者から人々を解放する。各国で起きていることだ」と話す。 プリンストン大学のジョーマリー・バート客員教授は「長く不満がくすぶっている」と指摘。汚職疑惑、経済的不安、犯罪の増加に加え、2022年末にボルアルテ氏が就任した際の抗議で多数の死者が出た事件で、政権の説明責任が果たされていないことが不満を増幅させているという。カスティジョ前大統領は罷免され、逮捕された。

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