ミャンマーを舞台にした国際的な詐欺事件で、愛知県警は29日、16歳の少年を詐欺の「かけ子」として紹介したとして、福岡県八女市馬場、無職松本枝実子容疑者(35)を職業安定法違反の疑いで逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。 愛知県警によると、松本容疑者は、海外で特殊詐欺をする氏名不詳者らと共謀し、昨年11~12月、少年(16)の顔写真や個人情報を詐欺グループに提供。少年を出国させてかけ子として紹介し、有害な業務への職業紹介をした疑いがある。 少年は今年2月に保護され、帰国していた。 県警は、松本容疑者がかけ子を現地に送りこむ「リクルーター」役を務め、今年6月に逮捕された丸杉龍実被告(32)=同法違反や所在国外移送誘拐の罪で起訴=と同じリクルーターグループで中心的な役割を担っていたとみている。 県警は他にも関与している人物がいるとみて捜査している。(野口駿)