<品川中1自殺>「学校の対応に不備」 区教委報告書

<品川中1自殺>「学校の対応に不備」 区教委報告書
毎日新聞 2012年11月2日(金)2時31分配信

 東京都品川区で9月、区立中1年の男子生徒(12)が自殺した問題で、学校がいじめを把握する際の対応に不備があったと指摘する報告書を、区教育委員会の調査対策委員会がまとめたことが分かった。担任が7月にいじめアンケートで男子生徒のトラブルを把握したものの、「解決しそうだ」と判断したのに対して同僚らのチェックが利かず、校長も区教委から求められたアンケート結果の確認をしていなかったという。
 学校関係者によると、報告書では男子生徒がクラスの大半から「きもい」など言葉によるいじめを受け、同級生6人の暴力行為もあったと指摘。いじめが入学後から半年間続いたことが自殺につながったと判断した。

 学校は7月に全校生徒にアンケートを実施。男子生徒はシャープペンシルが壊されたことを申告したが、「解決しそう」に丸印をつけていたことから担任が問題ないと判断。トラブル自体が上司に伝わらず、校長は求められたアンケート結果の確認をせずに現場に任せていたという。

 調査委は遺族1人と学識経験者4人、都教委1人の計6人で構成している。【苅田伸宏、稲田佳代】

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