売上を水増しして有価証券報告書などに虚偽の記載をしたとして、東京地検特捜部は、“AI議事録”サービスを手がける会社の前社長ら4人を逮捕しました。 金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたのは、AIを使った議事録作成サービス「AI GIJIROKU」などを手がける「オルツ」の前社長・日置友輔容疑者(34)や元社長・米倉千貴容疑者(48)ら4人です。 特捜部によりますと、日置容疑者らは、「オルツ」の売上を水増しして有価証券報告書などに虚偽の記載をした疑いがもたれています。 日置容疑者らは、広告会社などを通して複数の業者に資金を流し、自社のサービスを購入させて金を「オルツ」に戻す「循環取引」と呼ばれる手口で、去年10月の上場前から売上を水増ししていたとみられます。 第三者委員会の調査では、去年までの4年間で売上高の最大9割が過大計上であったことが明らかになっています。 「オルツ」は今年8月に上場廃止となっていて、日置容疑者は9月の株主総会で、「経営陣として正しい会計処理を行う意識が不十分だった」と話していました。 4月には、証券取引等監視委員会が「オルツ」の本社などを強制調査していて、特捜部は、関係者に任意で事情を聴くなどして捜査を進めていました。