【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地裁は15日未明、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の「非常戒厳」宣言を止めずにほう助、加担した疑いが持たれている朴性載(パク・ソンジェ)前法務部長官に対する逮捕状請求を棄却した。 地裁は「拘束の相当性(妥当性)や逃走、証拠隠滅の恐れがあるとは言い難い」とした。 非常戒厳宣言を巡る内乱事件を捜査する特別検察官は9日、内乱重要任務従事や職権乱用権利行使妨害の容疑で朴氏の逮捕状を請求した。朴氏は法秩序の維持を担う法務部長官だったため、他の閣僚に比べ非常戒厳の宣言を止めなかった責任が大きいと特別検察官はみている。 特別検察官は朴氏が非常戒厳の宣言をほう助しただけでなく、尹氏の内乱行為に加担したと判断している。朴氏は戒厳宣布後に法務部に戻り、幹部会議を招集。戒厳司令部の合同捜査本部への検察官派遣を検討するよう指示した疑いがある。主要政治家らを収容するため、刑務所の収容余力の確認や空間確保を指示した疑いも持たれている。 朴氏側は逮捕状発付の是非を判断する審査で、容疑を全面的に否認したという。 韓悳洙(ハン・ドクス)前首相に続き、朴氏の逮捕状請求も棄却され、特別検察官の捜査に影響する可能性があるとの見方が出ている。特別検察官は逮捕状の再請求を検討する方針だ。