【10月20日 KOREA WAVE】カンボジアで韓国人を狙った誘拐・監禁事件が相次ぐ中、2年前に現地で不審死した女性配信者の事件が再び注目されている。事件発生から2年が経過した今も真相は解明されていない。 インターネット放送配信者(BJ)として約30万人のフォロワーを抱えていたアヨンさん。2023年6月2日に知人とともにカンボジアへ入国したが、その4日後の6日、首都プノンペン近郊のカンダール州の村で、赤い布に包まれた遺体となって発見された。 出入国記録によると、アヨンさんはBJ活動が活発だった2021年から何度もカンボジアを訪れていたが、目的については親しい知人たちも把握していなかった。知人の一人は「何か理由があったのだろうが、なぜカンボジアだったのか理解できない」と語っている。 カンボジア警察は、遺体を包んでいた布の指紋を手がかりに、プノンペンで医療施設を運営していた中国人夫婦を死体遺棄容疑で逮捕した。夫婦は取り調べに対し、「アヨンさんが点滴治療を受けている最中に突然発作を起こして死亡した」と供述した。 一部の海外メディアは当時、逮捕された夫婦に「拷問を伴う殺人」の疑いがあると報じたが、現地警察の捜査でその証拠は確認されなかった。死因は依然として確定していない。 SBSのドキュメンタリー番組がこの事件を取材した際、現地捜査官は「拷問や骨折などの外傷はなく、死因は窒息と推定された。薬物検査も陰性で、医療行為中の薬剤反応による呼吸不全の可能性を疑っている」と明かした。さらに「発見当時、被害者は下着の上を着けておらず、ズボンも逆に履かされていたため、性的暴行の可能性も疑った」と証言した。 その後も事件は進展がなく、真相は闇の中にある。アヨンさんの死は、韓国人が巻き込まれるカンボジアでの犯罪の前兆のようにも語られている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News