熊本県小国町発注工事の指名業者から高額な飲食接待を繰り返し受けたなどとして、県警捜査2課と熊本北合志署、大津署は5日、収賄の疑いで、小国町前建設課長で町職員の男(60)=大津町杉水=を、贈賄の疑いで小国町の建設会社社長の男(60)=同町黒渕=を逮捕した。 小国町職員の逮捕容疑は建設課長だった2023年6月16日~24年12月17日、20年熊本豪雨の災害復旧工事など複数の指名競争入札に同社など町建設業協会加盟9社を選定したことへの謝礼として、社長から県内の飲食店などで29回、計約52万円相当の飲食や宿泊の接待を受けた疑い。社長はこの職員を接待した疑い。 県警は「共犯事件で捜査に支障がある」として2人の認否を明らかにしていない。5日午前、2人の自宅と小国町の会社を家宅捜索した。 町関係者によると、職員と社長は地元の中学時代の先輩と後輩。長年にわたり飲食をともにする機会があり、社長がおごることが多かったという。県警は2人の間柄などを考慮しても、町幹部と業者という立場での接待は贈収賄に当たると判断した。