墨田区で水道メーター計54個が盗難…目的は金属売買? 銅の値段は5年で2倍以上に高騰

東京都水道局が2025年11月11日、東京都墨田区の集合住宅で水道メーター計54個が盗まれたと発表した。被害総額は計23万8140円。同局の担当者は12日、「水道メーターに使用されている金属を売買する目的で盗難された可能性がある」と取材に説明している。 ■水道メーターの盗難で、利用者は費用負担せずに済む 発表によると、管理会社から同局墨田営業所に、水道メーターがないという連絡があった。その結果、10日に37個の盗難が発覚した。さらに周辺を調査すると、翌11日に17個の水道メーターも盗まれていることが明らかになった。 同局は向島警察署に被害届を提出。捜査・巡回の強化を依頼した。また、金属部分を含む水道メーターが売却される可能性があるとし、日本鉄リサイクル工業会と非鉄金属リサイクル全国連合会に情報提供しているという。 同局公式Xアカウントも10日、今回の盗難を報告した上で注意喚起している。突然水が出なくなる場合などは、「水道局お客さまセンター」に連絡するよう呼びかけた。また、「不審な行為を見かけた場合には、警察へ通報してください」としている。 この投稿は12日19時時点で約18万件表示されるなど注目を集め、「外に置いた物は何でも盗まれる時代になってしまった」「もうやめて欲しい」「今まで聞いた事がない」「早く逮捕して欲しいです」などの声が寄せられている。 水道局の担当者によれば、水道メーターは同局の財産であるため、盗難による被害で利用者が費用を負担することはない。さらに盗難にあったとしても、速やかに新しいメーターを設置するとしている。 水道メーターには銅が使われている。JX金属が公表する銅の指標価格によると、20年1月は1トンあたり70万6300円だったが、25年10月は166万7600円と、ここ5年で2倍以上に高騰している。 東京都では過去にも同様の被害が発生している。23年12月6日の発表では、足立区内で計20個が盗まれた。また同年11月10日の発表では、練馬区内で計64個が盗難被害に遭っている。

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