取調室で犯人と長時間の頭脳戦…って本当にあるの? 元刑事が映画『爆弾』で“現実でもあり得る”と感じたシーン

街を切り裂く轟音と悲鳴、東京をまるごと恐怖に陥れる連続爆破事件。きっかけは、「スズキタゴサク」と名乗る冴えない中年男が放った「霊感で事件を予知できます。これから3回、次は1時間後に爆発します」という予言──。 呉勝浩さんのベストセラー小説を原作にしたサスペンスミステリー映画『爆弾』が、10月31日から公開されている。その緊迫感溢れる展開とアクションは反響を呼び、累計動員は100万人を超え、興行収入は14億円を突破する爆発的な大ヒットスタートを記録した。 佐藤二朗さんの怪演が際立つ謎の男・スズキタゴサクの“爆破予言”に翻弄される警察。そんな彼と取調室を舞台にした心理戦&頭脳戦を繰り広げるのは、山田裕貴さん演じる警視庁捜査一課・強行犯捜査係の刑事・類家だ。 類家をはじめとした刑事と爆弾魔・スズキによる、長時間にわたる取り調べと言う名の“対決”が象徴的だが、ふと「現実でもこうした取り調べはあるのだろうか」と興味がわいてくる。 数多ある警察を描いたフィクションの中で、映画『爆弾』は元警察の目にどう映ったのか。今回は、千葉県警に27年間つとめた森透匡(もりゆきまさ)さんと、警視庁に26年間在籍した西見高次(にしみたかし)さんの二人に、元刑事の立場から観た『爆弾』について話を聞いた。 文:フガクラ 取材・編集:恩田雄多(KAI-YOU) ※この記事には映画『爆弾』のネタバレが含まれます。

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