田﨑史郎氏「習近平さんが何らか指示を」中国の日本への対応エスカレート分析も「一歩手前で…」

政治ジャーナリスト田﨑史郎氏は24日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)にリモート生出演。高市早苗首相が、南アフリカ・ヨハネスブルクで行われた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席した際、中国の李強首相と接触しなかったことについて「政府としては、ここで両方が冷却期間を置いた方がいいという判断ですね」と分析した。 台湾有事をめぐる高市首相の国会答弁に中国が反発し、自国民への日本への渡航自粛呼び掛けなど対応をエスカレートさせる中国側と、G20の会場で高市首相が接触するかが注目されたが、高市氏は23日の取材に「あらかじめ(事前の)調整は行っていません。李強総理と会話する機会はなかった」と明かしていた。 番組MCのフリーアナウンサー宮根誠司は「李強さんも、ちょっとでも笑ったら習近平さんにめちゃくちゃ怒られる。高市さんが来たら逃げないと」と、今回、日中首脳に接触がなかったことに言及。「日がたつことで(中国側のさまざまな反応が)エスカレートしている。習近平国家主席が怒っているから(中国側の反応を)エスカレートさせているのか」と問われた田﨑氏は、「恐らく、習近平主席の指示のもとで行われていることだと思います」と指摘した。 その上で「どんどん(影響は)広がっているが、日本に対する措置がエスカレートして、レアアース(希土類)の輸出を抑えるとか、日本人を逮捕するとか、そこまではいっていない。1歩手前でいろんな動きが広がっているという感じがします」とも述べた。 宮根が「レアアースを止めると、日本製品が滞る。そうなると他国に迷惑をかける。その原因は何と言ったら、中国がレアアースを止めているからとなれば、1歩間違えば中国に批判が向く」と指摘すると、田﨑氏も「そうですね」と応じ「中国側としてもそこは慎重にやっていると思う。いきなりいちばん日本が困ることはやってこないで、数歩手前で、いろんなことをやっているという感じですね」と応じた。 また、外務省幹部に取材したとして「これだけいろんな動きが起きてくるのは、習近平さんが何らかの指示を出しているんだろうと。そうでないと、これほど大きな広がりにはならないはずだと。習近平が方針を変えない限り、これは変わらないという見立てですね」とも述べた。 どの程度、日中間の関係悪化が続くのか問われると「どれくらいかかるかは分からないが、日中首脳が会う機会は、ここ3、4年はAPECの場になっている。今年はもう終わったので、来年のAPECはおそらく11月に開かれると思うが、そこで話が落ち着くかどうかと思います」と述べ、1年近くは今の状況が続く可能性を指摘した。

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