道交法違反で逮捕・留置 留置は違法、県に支払い命令 名古屋高裁

一時不停止による道交法違反での逮捕・留置は違法だとして40代女性が愛知県などに550万円を求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁(朝日貴浩裁判長)は棄却とした1審・名古屋地裁の判決を変更し、県に16万5000円の支払いを命じた。 朝日裁判長は「罪証隠滅の恐れは想定しがたかった」などと指摘。逮捕については、女性が免許証の提示を拒否したことなどから違法性はなかったとした。 判決によると県警は2020年7月22日、横断歩道を渡ろうとした歩行者がいたのに一時停止をしなかったとして、運転中の女性を道交法違反で現行犯逮捕。その後留置し、24日に釈放した。 女性は逮捕後に名前や住所などが書かれた書面に署名したことなどから、朝日裁判長は「(人定事項が明らかになった時点で県警が)身柄を拘束する根拠は消失していた」とした。 県警は「判決内容を検討したうえで、今後の対応を決める」とした。【塚本紘平】

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