2023年2月、スカウトグループ「ナチュラル」に所属していた男性A(当時30)は、新宿区歌舞伎町のマンション等で肛門にディルドを入れられるなどの性加害を受け、さらに暴行による怪我を隠すために8日間にわたって監禁された。 この常軌を逸する暴行を主導したのは、同グループの幹部だった兼子エディ被告(32)。強制わいせつ致傷と監禁の疑いで逮捕され、今年11月28日には東京地裁で懲役6年の有罪判決を受けた。 判決では「見せしめとして、組織による私的制裁が行われたもので、全体として悪質」と、その犯行の悪質性が厳しく断罪された。裁判の証言などでは、巨大スカウトグループ「ナチュラル」の実態とあまりに苛烈な“私刑”の内容が明らかになった。 ◆◆◆ 「ナチュラル」は、日本最大のスカウトグループと言われる。その組織は運営部門と、実際に街頭で女性に声をかけるスカウト部門から構成される。 風俗店などで働く女性を見つけて店舗に紹介することで「スカウトバック」と呼ばれる報酬を得る組織で、歌舞伎町や渋谷、池袋といった都内だけでなく、北海道から広島まで全国の繁華街で活動していた。