メッシ選手のイベントで怒ったファン、いすやペットボトル投げつける インド

インド・コルカタで13日に開かれた、サッカー界のスター、リオネル・メッシ選手が登場したイベントで、同選手が去ったあと、ファンらが怒りのあまりに座席を壊したり、ピッチに物を投げつけたりする騒動が発生した。メッシ選手が姿を見せた時間がわずかだったうえ、よく見えなかったことが原因だという。 イベントは、コルカタのソルトレイク・スタジアムで開かれた。アルゼンチン代表で米インテル・マイアミ所属のメッシ選手を一目見ようと、何千人もの熱狂的なサポーターが、最大1万2000ルピー(約2万円)を支払って入場した。大勢が大声でメッシ選手の名前などを叫び、ユニフォームを買い、「I love Messi(メッシ)」と書かれたヘッドバンドをしている人もいた。 やがてメッシ選手が現れ、ファンに手を振りながらピッチを歩いて回ろうとした。しかし、多数の関係者や著名人らに囲まれ、観客席からはその姿がはっきり見えなかった。 20分ほどすると、メッシ選手は警備スタッフらによって早々にスタジアムを退出させられた。 これに、観客の一部が怒りをあらわにした。不満を募らせたファンらはピッチになだれ込み、横断幕やテントを破壊。プラスチック製のいすや水筒を投げつける人もいた。 AFP通信によると、メッシ選手はこの日、スタジアムで短いエキシビジョンの試合をする予定だったという。同選手は2022年男子ワールドカップのアルゼンチン優勝の立役者で、史上最高の選手の一人とされる。 怒りにかられたファンらは、現地メディアに不満をぶちまけた。スタジアムにいた一人は、「メッシの周りには政治指導者と俳優ばかりいた。(中略)だったら、なぜ私たちを呼んだのか? みんな1万2000ルピー払ってチケットを手に入れた。なのに彼の顔を見ることすらできなかった」とANI通信に話した。 メッシ選手を見るために1カ月分の給料をつぎ込んだというファンは、「チケット代に5000ルピー払い、メッシを見るために息子と一緒に来たんだ。政治家を見るためなんかではない」とプレス・トラスト・オブ・インディア(PTI)通信にコメント。「警察や軍人らは自撮りしていた。マネージメント関係者に責任がある」と述べた。 コルカタがある西ベンガル州のママタ・バネルジー州首相は、今回の出来事に「深い動揺と衝撃を受けている」とXに投稿。調査の実施を表明するとともに、メッシ選手と「スポーツ愛好家」らに謝罪した。 メッシ選手の広報担当は、同選手が時間に関する事前の約束を果たしたと説明した。イベントの運営についてBBCが問うと、バネルジー州首相のソーシャルメディアでの謝罪を読んでほしいと答えた。 AFP通信によると、警察当局者は記者団に、イベントの「主催トップ」が逮捕されたと話したが、詳しい説明はしなかったという。 この当局者はまた、チケット購入者への払い戻しについて、主催者が検討すると話したとされる。 (英語記事 Angry fans throw chairs and bottles at Messi event in India)

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