トランプ政権1年 強硬な移民政策の矛先は移民支援の米市民にも… 政府と州・市で対立激化 「職務妨害」州知事らに召喚状も

強硬な移民政策を進めるトランプ政権、その矛先は移民を支援する人にまで向けられ始めています。 2期目の就任から1年となった20日、記者会見に臨んだトランプ大統領。その冒頭、ミネソタ州で逮捕された“凶悪犯罪者”だとする写真を掲げながら、こう投げかけました。 アメリカ トランプ大統領 「こんな人たちと一緒に暮らしたいか」 背景には、今月、ミネソタ州で起きたある事件があります。 今月、ミネソタ州でICE=移民・税関捜査局の職員が車に発砲し、アメリカ市民の女性(37)が死亡。政府は「正当防衛」を主張する一方、州や市は「権力を乱用した殺人事件だ」と真っ向から対立しました。 現場では連日、抗議デモが行われ、一触即発の事態が続いています。 記者 「ボランティアの人が笛を鳴らして一斉に知らせています。『ICE』だ、黒い車が『ICE』ですね」 移民当局のまわりにいるのは「オブザーバー」。移民への取締りが正当に行われているか、録画して記録しています。 私たちは、移民の権利を守ろうと活動する「オブザーバー」の一人に同行させてもらいました。ソマリア系の移民が多く住むエリアをパトロールしていると… オブザーバーの米市民 「(ICEが)店をノックしていたみたい。まだ近くにいるかもしれない」 ICEが店舗に現れたとの情報が。周辺の住民に警戒するようメッセージを送信したうえ、近くにいるボランティアにパトロールしてもらうといいます。 さらに車で巡回していると、街角にもオブザーバーの姿が。 オブザーバーの米市民 「角にいる人たちは、パトロールを手伝うために立っています。何か異常があれば、笛を吹いて『ICE(移民・税関執行局)がここにいるぞ』と合図します」 移民が安心して外を出歩けるよう、白人のアメリカ人ボランティアが中心となって学校やモスクなどに交代で立っているといいます。 しかし、政権はこの監視の目まで排除しようとしています。 アメリカ トランプ大統領 「なぜ、犯罪者を追放したがらないのか。理由は彼らが反乱分子だからだ」 トランプ大統領は、取締りの監視や抗議を行う人々を「扇動者」「反乱分子」などと批判。さらに政権は20日、移民当局の職務を妨害したとして、州知事や市長に召喚状を発行するなど圧力を強めています。 オブザーバーの米市民 「怖いけれど驚きはしません。私たちはこれからもコミュニティの一員として結束し、権利のために戦い続けます」 移民たちもオブザーバーに温かい飲み物を配るなど、支えようとしています。 ソマリア系移民 「私たちはこのコミュニティに感謝しています。私たち隣人のために外に出て立ってくれているのです」 「アメリカ人を守る」として始まった移民の取締り。しかし、1年が経った今、移民を守ろうとするアメリカ市民の善意までもが排除されようとしています。

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