機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の冤罪(えんざい)事件で、東京都側が支払った約1億8500万円の損害賠償について、警視庁が、捜査を担当した当時の公安部の幹部ら3人に計528万円の負担を求めた。都監査委員が負担を求める「求償権」の行使を警視庁に勧告したことを受けたもので、監査事務局が6日発表した。 3人は、警視庁公安部外事1課で捜査を指揮した渡辺誠警視(退職)と宮園勇人警部(同)のほか、国家賠償請求訴訟の控訴審判決(2025年5月)で違法な取り調べを認定された安積(あさか)伸介警部補(肩書はいずれも当時)。警視庁が負担を求めたのは1月31日と今月1日付で、負担額は渡辺、宮園両氏が250万円ずつ、安積氏が28万円。警察が警察官個人にこうしたケースで求償権を行使するのは異例だ。 冤罪事件では、捜査を尽くさずに大川原化工機社長らを逮捕・起訴したのは違法などとする判決が25年6月に確定し、都側は賠償金を支払った。 同社側は同年11月、3人に求償権を行使するよう求めて住民監査請求し、監査委員が今年1月に監査結果を公表。渡辺、宮園両氏については必要な追加捜査を怠った点に「重過失が認められる」、安積氏については、より責任が重い「故意があったといえる」と指摘した。 その上で、監査対象になった警視庁に、4月15を期限に「3人に対して、必要な検討をおこなった上で、求償権を行使すること」と勧告した。 警視庁は6日、「東京都監査委員による監査の結果及び勧告を重く受け止め、求償を行いました。引き続き、再発防止策を着実に実施し、都民・国民の信頼回復に努めてまいります」などとするコメントを出した。