順調だった大物たちがなぜ一斉に震えるのか…「エプスタイン文書」の富豪たちの実体(2)

しかしトランプ氏の大統領当選後である昨年7月、米司法省はエプスタイン氏の死因は自殺でありリストはないと公示した。すると陣営を問わず批判があふれた。トランプ大統領の核心支持勢力も背を向け「トランプ大統領もエプスタイン氏の犯罪を知りながら黙認したのではないか」という主張まで提起された。 文書公開要求が強まると結局議会での採決を経てトランプ政権は文書を公開した。文書にはトランプ大統領とエプスタイン氏の親密な関係を類推できる写真と電子メール記録などが含まれていた。FBIがまとめたトランプ大統領とエプスタイン氏に関する10件余りの情報提供要約も含まれた。関与疑惑が沈静化せずトランプ大統領は2日、交流サイト(SNS)のトゥルースソーシャルに「私はエプスタイン氏と親しくなかった。(関与説を提起する)急進左派のうち一部は私が告訴するだろう」と警告した。 ④クリントン、ゲイツ、マスク…次にだれの名が出るか エプスタイン文書に出てくる面々は華麗だ。ビル・クリントン元大統領はエプスタイン氏の専用機「ロリータ・エクスプレス」を何回も利用した。身元不詳の女性とともに取った写真も公開された。議論が拡大するとクリントン氏とヒラリー・クリントン元国務長官夫妻はエプスタイン文書関連の米下院監査委員会の調査に出席し証言することにした。 最近米連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名されたケビン・ウォーシュ氏も苦しい状況にある。ある広報担当者がエプスタイン氏に送った電子メールの「2010年クリスマス会出席予定者名簿」に彼の名前が含まれていたためだ。ラトニック米商務長官とイーロン・マスク氏はエプスタイン氏所有の島を訪問する準備をしていた状況が明らかになった。 ビル・ゲイツ氏もエプスタイン氏に何回も会ったことが明らかになった。公開された文書にはゲイツ氏が女性らとともに撮った写真も含まれた。外信によると、エプスタイン氏が2013年に作成した電子メール下書きには「ビル・ゲイツがロシアの女性たちと性関係を持って性病にかかり、これを妻に隠すため抗生剤を調達してほしいと要請した」という内容も含まれていた。 エリザベス2世女王の二男で現国王チャールズ3世の弟であるアンドルー元王子はエプスタイン事件にかかわり王子の称号と爵位を剥奪された。2010年にエプスタイン氏をバッキンガム宮殿に招いたことを示唆する内容が入れられた電子メールが公開されてだ。アンドルー元王子は電子メールで「宮殿で夕食を食べ私的な時間を過ごすことができる」と提案した。また、エプスタイン氏が20代のロシア女性を紹介するというと「うれしい」と答えた状況も入っていた。 世界的碩学の1人に選ばれる言語学者ノーム・チョムスキー氏もエプスタイン氏との親密な関係が明らかになった。2019年にエプスタイン氏が弁護士兼メディア対応担当者に送った電子メールには彼がチョムスキー氏から受けた助言が入れられた。内容によるとチョムスキー氏はエプスタイン氏に「各種議論を無視しなさい」と助言した。エプスタイン氏にマンション購入など財務関連の助言を求めていたこともわかった。 英紙テレグラフは1日、米司法省が先月30日に追加で公開したエプスタイン文書を分析し「エプスタイン氏がロシアのために活動したスパイかもしれないとの意見が提起される」と報道した。メディアは追加公開された文書300万件、写真18万件、動画2000件のうちロシアのプーチン大統領の名前が出てきた文書は1056件、モスクワが言及された文書は9000件に達すると伝えた。 文書によると、エプスタイン氏はプーチン大統領と会ったものと推定される。テレグラフは「エプスタイン氏がチェコスロバキア出身ユダヤ人である英国のメディア事業家ロバート・マクスウェル氏を通じ旧ソ連情報当局に抱き込まれたとみられる。2人の出会いはロシア情報機関の支援を受ける石油財閥によって斡旋された」と伝えた。マクスウェル氏の娘ギレーヌ・マクスウェル氏はエプスタイン氏の恋人であり、2020年7月にエプスタイン氏のさまざまな性犯罪を助けた容疑で逮捕され2022年6月に20年の刑を宣告され服役中だ。 テレグラフはエプスタイン氏がロシア出身の売春婦を募集した点を挙げ有力者が売春婦と関係を持つ動画を撮影してこれを脅迫手段とする「コンプロマット」(政敵の弱点を収集するロシア式工作)を遂行した可能性も示唆した。

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