ノルウェーの元首相、エプスティーン元被告めぐる「重大な汚職」の疑いで立件

ノルウェーの警察は12日、トールビョルン・ヤーグラン元首相を、アメリカで性犯罪で有罪とされた富豪ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)との関係をめぐる「重大な汚職」の疑いで立件したと発表した。 ヤーグラン氏については先に、過去の外交上の役職に基づいて認められていた免責特権が解除された。今回の立件は、それを受けて行われた。 同氏の弁護士によると、同氏は刑事責任を問われることはしていないとし、協力する意思を示しているという。 米司法省が先に公開した電子メールでは、エプスティーン元被告が未成年への性犯罪で有罪とされた後、ヤーグラン氏がパリ、米ニューヨーク、パームビーチにある元被告の自宅を、単独または家族と共に訪問する計画を立てていたことが示されているとみられている。 現在、ノルウェーの捜査当局がヤーグラン氏の所有する3件の建物を捜索している。ヤーグラン氏も取り調べを受ける見通しだ。 1996年から1997年にかけてノルウェー首相だったヤーグラン氏は、ノーベル委員会の委員長も務めた。欧州評議会では、事務局長として10年間勤務した。 ヨーロッパの民主主義と人権の監視機関である欧州評議会を率いたことにより、ヤーグラン氏は2009年から2019年の在任期間中の行為について、外交特権を保有していた。 捜査当局は今月初め、2011年から2018年の間に同氏に対して提起された重大な汚職疑惑の捜査を開始。それに伴い、同評議会に特権の撤回を求めていた。 いわゆる「エプスティーン・ファイル」では、エプスティーン元被告がヤーグラン氏とその家族が自身の物件に来る際の渡航費を負担したことが示されているとみられる。 ヤーグラン氏は2014年、家族と共にエプスティーン元被告が所有するカリブ海の島を訪れる計画を立てていた。しかし、最終的には元被告の体調不良で中止された。 ヤーグラン氏はまた、別のやり取りの中で、銀行融資の獲得にあたりエプスティーン元被告の支援を求めた疑惑にも直面している。ただし、ノルウェーの公共放送NRKは、これが実現したかどうかは明らかになっていないと報じた。警察も、この疑惑が重大な汚職容疑に含まれるかを明らかにしていない。 エプスティーン元被告の資料に名前が載っていても、それ自体が不正行為を示すものではない。 ヤーグラン氏は12日、オスロの自宅から弁護士と共に外出する姿が確認された。捜査当局は、この自宅と、リソルおよびラウランにある2カ所の建物を捜索している。 米司法省がエプスティーン元被告に関する数百万件の電子メールや画像、米連邦捜査局(FBI)の報告書などを追加公開して以降、各国の政治家や著名人、王族などが騒動の渦中にいる。 先には、ノルウェー王室のメッテ=マリット王太子妃が、エプスティーン元被告と2011〜2014年にメールを交わしていたことが明らかになった。 エプスティーン元被告は2008年、少女に対する性的虐待罪で起訴され、司法取引を通じて有罪判決を受けていた。2019年7月にも性的人身売買容疑で逮捕・訴追されたが、翌月にニューヨークの拘置所で死亡した。 (英語記事 Norway's former PM charged with gross corruption over Epstein links)

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