■止まらない負の連鎖 病院などに頼らず自宅などで一人で出産し、母子ともに危険な状態に陥ることが多い「孤立出産」の中には、母親が逮捕されたケースがあります。 予期せぬ妊娠に、どのような支援が必要なのでしょうか。 ■女性たちの「人生の限界」 ■ 慈恵病院 蓮田健院長「こちらが『ゆりかご』の扉になります」 慈恵病院が運用している「こうのとりのゆりかご」は、親が育てられない赤ちゃんを匿名でも預かる、いわゆる「赤ちゃんポスト」です。2007年の開設から、2024年度までに193人が預け入れられています。 蓮田健院長「元々ゆりかごというのは、赤ちゃんの遺棄とか殺人を防止するためのもので、熊本県内で起きた悲惨な遺棄とか殺人事件を知って、何とかできないだろうかと始めた取り組みです」 匿名で預かることへの賛否や、子どもの「出自を知る権利」をなどめぐり、様々な意見がありますが、蓮田院長は「まず負の連鎖を断ち切ることが大事ではないか」と考えています。 蓮田健院長「赤ちゃんを預けに来た女性と話をすると『人生の限界なんだな、この人たちは』と感じます。一人で出産することはやっぱり避けられない女性たちもいて、その受け皿としては赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)が必要ではないか」 ■「赤ちゃんが息をしていない」SOS後に逮捕 慈恵病院には今も追い詰められたような相談が寄せられています。 『助けてください』 『自宅のお風呂場で生まれてしまいました』 1月、神戸市の20代の母親から孤立出産後に連絡があったといいます。 「赤ちゃんが息をしていない」と、助けを求める内容でした。 蓮田健院長「出産後24時間以内に助けを求めてきた。もしこれが遺棄、隠そうとすることになれば、怖くて赤の他人の知らない病院に連絡を入れないはずです。『警察に事件性がないことを確認してもらった方がいいですよ』と伝えました」 蓮田院長は、母親が相談してきたことで、遺棄する意図は感じなかったとしながらも、赤ちゃんが亡くなっている状況を受け、母親を保護するために警察へ相談したといいます。