マッシュHD、グレイルとの商品デザイン模倣の訴訟が決着。和解金3億円+対象商品17点の販売中止・破棄で

女性向けファッションブランド「SNIDEL(スナイデル)」や「FRAY I.D(フレイ アイディー)」などを展開するマッシュスタイルラボはこのほど、通販サイト「GRL(グレイル)」を運営するアートデコおよびGioに対し、不正競争防止法の「商品形態の模倣」にあたるとして提起していた差し止めおよび損害賠償請求訴訟において、1月30日に和解が成立したことを発表した。 和解内容は「和解金の支払い」「対象商品の販売中止・廃棄」「将来にわたる模倣行為の禁止」。アートデコ、Gioは解決金として総額3億円を支払う。また、模倣の対象となった商品17点を販売中止および廃棄することとなった。アートデコ社らが今後マッシュスタイルラボの商品デザインを模倣しないことを確約することも和解条件に含んでいる。 ■ 訴訟の経緯 マッシュスタイルラボの商品の模倣品が「GRL」で2015年に販売されたことに対し、同社が刑事告訴した結果、日本で初めてファッション商品の形態模倣による刑事摘発(当時のGio代表取締役の逮捕、模倣品の押収など)に至った。その際、アートデコらとの間で合意書を締結し、アートデコらは、今後はマッシュホールディングスの商品のデザインを模倣しない旨を誓約していた。 しかし2022年頃から、マッシュスタイルラボが展開するブランドの商品デザインを模倣したと見受けられる商品が再び多数販売されていることが判明した。2022年3月以降、アートデコらに対して該当する31商品の販売中止などを求めたところ、一部商品は販売を中止した一方で、残りの商品については「(アートデコらの)企画・販売時期が先行しており模倣ではない」などの主張のもと、販売が継続された。 この状況を受け、マッシュホールディングスは看過できない重大な問題であると判断。特にデザインが酷似していた17商品の販売行為について、「不正競争防止法第2条第1項第3号(商品形態模倣)」に該当する違法行為だとして、その販売差し止めおよび損害賠償を求める訴訟を2024年9月に東京地方裁判所に提起した。この訴訟はその後アートデコ社らが控訴したことから、知的財産高等裁判所で係争中となっていた。 ■ 和解金3億円の支払いを条件とする和解が成立 知的財産高等裁判所における審理の結果、裁判所から1月30日に、「一部の商品については形態模倣に該当しない可能性があるものの、具体的にどの商品が形態模倣に該当しない可能性がある商品かまでは明確にせず、対象となった17商品のすべてについて損害賠償額の算定に入る」という心証が示された。 その心証を踏まえて、(1)被告であるアートデコらが損害賠償請求額9億4751万2500円の一部である解決金3億円を支払うこと (2)訴訟の対象となった17商品の販売中止・商品廃棄等の措置を含めた条件――での和解の提案が示された。 マッシュホールディングスは、該当の商品の販売中止および廃棄が速やかに実行されること、訴訟の結末を早期に確定させ、その内容を明示することでブランド価値の保護を図ることができると判断し、裁判所の提案する和解による解決に応じた。

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