国際刑事裁でフィリピン前大統領の審理 検察側「民間人殺害命じた」

オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)は27日、「人道に対する罪(殺人)」に問われているフィリピンのドゥテルテ前大統領の裁判を開くかどうかを判断するための審理を終えた。検察側はドゥテルテ氏が民間人の殺害を命じたと述べ、裁判を開くよう求めた。弁護側は反論し、ドゥルテル氏の帰国を求めた。ICCは60日以内に裁判を開くかを決める。 ICCは、ドゥテルテ氏が南部ダバオの市長や、大統領を務めていた2011~19年、違法薬物の強硬な取り締まりを主導し、78件の殺人や殺人未遂に関与したとして、昨年訴追した。 検察官は27日の審理で、ドゥテルテ氏が昨年に逮捕される直前の演説でも民間人の殺害への関与を否定せず、「全て国のためだ」などと述べていたと主張。「大統領就任前から20年以上、数千人を殺害すると公言し、実際に実行した」とし、裁判に進むように求めた。 これに対して弁護側は「ドゥテルテ氏と、検察官が主張する死亡事例を直接結びつける証拠は全く存在しない」と反論。事件を取り下げるように求めた。 今回の審理は23日から始まった。ハーグの拘置所に勾留されているドゥテルテ氏は、「健康上の理由」から審理に出廷しなかった。 フィリピン政府の集計では「麻薬戦争」で6千人以上が犠牲になったとされる。(ブリュッセル=森岡みづほ)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする