99年の女性殺害起訴 容疑者黙秘 車で近づき、徒歩で訪問か

名古屋市西区のアパートの一室で1999年、住人の高羽(たかば)奈美子さん(当時32)が殺害された事件で、名古屋地検は5日、無職安福(やすふく)久美子容疑者(69)=同市港区=を殺人罪で起訴し、発表した。認否を明らかにしていない。精神鑑定の結果を踏まえ、刑事責任能力に問題はないと判断したという。 安福容疑者は、高羽さんの夫、悟さん(69)の高校時代の同級生。事件の約5カ月前に悟さんと同窓会で再会していた。愛知県警によると、容疑者は逮捕直後、容疑を認めていたが、その後黙秘に転じた。犯行の動機は「特定できていない」としている。 容疑者の当初の供述などから、県警は、安福容疑者が現場の周辺まで自家用車で近づき、徒歩で高羽さん宅を訪れたとみている。犯行後も徒歩で現場を離れた後に、車で逃走したとみる。 室内には一家が購入したものではない乳酸菌飲料があったが、県警は容疑者が持ち込んだとみている。捜査関係者は、販売員を装って訪問した可能性があるとみている。部屋の玄関のほか洗面台に血痕が付着していたが、県警は容疑者の血とみて捜査。高羽さんを襲った際、複数のけがを負ったとみられる。 安福容疑者は、当初の取り調べに悟さんの名前を出さず、「奈美子さんの夫」と呼んでいた。高羽さんとは面識はなかったといい、県警は容疑者が、悟さんに負の感情を抱いていたとみている。 起訴状などによると、安福容疑者は99年11月13日、西区のアパートで、高羽さんの首などを刃物のようなもので複数回突き刺すなどし、失血死させたとされる。 現場の血痕のDNA型と一致が確認されたとして、県警は昨年10月に殺人容疑で逮捕。地検は同11月中旬から今年2月27日にかけて、鑑定留置を行い、事件当時の精神状態などを調べていた。(野口駿、鎌形祐花、石垣明真)

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