事件の捜査を装って取り寄せた口座情報を元警察官に漏洩(ろうえい)したとして地方公務員法違反容疑などで逮捕、起訴された大阪府警羽曳野署地域課の草川亮央(あきお)警部補(56)について、府警は19日、懲戒免職処分とし、発表した。 捜査の結果、約10年間で289件の不正な情報照会が確認され、計26件分を同法違反や虚偽有印公文書作成・同行使容疑などで逮捕や追送検したという。 府警は不正照会が確認された間に警部補の上司だった署の課長ら15人を警務部長注意や所属長注意とした。 指導措置とした所属長ら12人を含め、警部補以外の処分者も計27人になった。 警部補は「世話になった先輩の期待に応えようという気持ちでやった」と述べているという。 監察室によると、警部補は昨年2月、府警の元警察官で行政書士の道沢正克被告(69)=同法違反の罪で起訴=の依頼で虚偽の捜査関係事項照会書を作成し、金融機関に提出。得られた口座情報を漏洩したなどとして逮捕された。 その後の捜査で、不正に警察用の端末を使ったり文書照会をしたりして、法人の口座や個人の戸籍情報などを入手し、道沢被告に漏らしていたことが判明したという。 このほか知人女性に関する情報も同様に入手しており、警部補は女性について「元交際相手」と説明。「興味を抱いていた」と述べているという。 道沢被告は12年に府警を退職。2人は贈収賄や詐欺の事件を扱う府警捜査2課で同僚だった時期があり、同じ事件を捜査したこともあったという。 関係者によると、道沢被告は「サンズイ(汚職事件を指す隠語)の神様」などと呼ばれ、やり手の捜査官として知られていた。 国井栄次・監察室長は「警察官として言語道断で厳正に対処した。再発防止に努める」とのコメントを出した。(光墨祥吾)