「依頼され」「事実はない」 レンタカーとドライバーの手配巡り食い違う主張 バス会社に家宅捜索「今は話せない」 磐越道バス事故

部活遠征中の男子高校生が死亡したマイクロバスの事故で、警察は8日、バスの運行会社に家宅捜索に入りました。 逮捕された運転手やバスの手配をめぐって、会社側と高校側で主張が対立する事態になっています。 短髪で真っすぐ前を見つめる、がっちりとした体格の男。 過失運転致死傷の疑いで逮捕された若山哲夫容疑者(68)です。 若山容疑者は6日、福島・郡山市の磐越自動車道でマイクロバスを運転し、ガードレールなどに衝突。 部活の遠征先に向かうためにこのバスに乗っていた新潟県の高校生、稲垣尋斗さん(17)を死亡させ、17人の高校生にけがをさせた疑いです。 若山容疑者は警察の調べに対し、「速度の見極めが甘かった」などと容疑を認めているということです。 警察は、8日朝から運行会社に家宅捜索に入りました。 家宅捜索が行われていたバス会社から社長が出てきて、取材に応じました。 蒲原鉄道・茂野一弘社長: 事故に関する捜索が現在入っておりますので、お話することがちょっとできなくなりましたので。 8日午前11時からバス会社側は会見を行う予定でしたが、家宅捜索が入ったことで中止になったと説明しました。 若山容疑者へ金銭などの依頼については…。 蒲原鉄道・茂野一弘社長: ボランティアということは私から言った話ではないと思いますので、営業している中で受け付けをしてきた1つだというふうに認識はしております。(Q.金銭は発生しない状況だった?)はい、今のところは。 そして今、若山容疑者が運転していたマイクロバスの手配を巡り、高校側とバス会社側の認識が食い違っています。 マイクロバスを手配した蒲原鉄道の金子賢二営業担当は6日の会見で、「学校の要請でレンタカーを手配して、なおかつ人も頼むよという中で紹介した。うちは青ナンバー(営業車)を売ることが前提。その中で青ナンバーより安い方をと僕に聞いてくるということですので、やっぱり金の問題」と話しました。 バス会社によると、学校側から貸し切りバスではなく「レンタカーの手配」と「ドライバーの紹介」を依頼されたといいます。 しかし7日夜、保護者会終了後に行われた学校側の会見では…。 北越高校・灰野正宏校長: 業者側の会見で、高校がレンタカーを依頼した、運転手の依頼があったと発言がなされた。ソフトテニス部の顧問によれば、全体の行程・人数を伝える形でバスの手配をお願い。こうした発言はしていないと確認している。(Q.学校としては貸し切りバスをお願いしたという認識?)そうです。 学校側はバス会社の主張を否定しました。 北越高校・灰野正宏校長: 具体的にレンタカーを手配してもらいたいとか、運転者を紹介してもらいたいとは伝えていない。そういった事実はないことも確認はしている。 レンタカーとドライバーの手配を巡って、両者の対立が明らかになりました。 主張の違いについてバス会社側は…。 蒲原鉄道・茂野一弘社長: その辺に関しても捜索している中で、今はお話しすることができない。(Q.会見以降、学校と何かやりとりはしたか?)しておりません。 また今回の事故を巡っては、違法な旅客輸送行為、いわゆる“白バス行為”の可能性も浮上しています。 蒲原鉄道・茂野一弘社長: 会社として全面的に協力して引き受けているわけではなく、あくまでご依頼があったのでお手伝いした。 学校側は後日、会社へ代金を支払う予定だったと説明しました。 この状況にアトム法律事務所の松井浩一郎弁護士は、「(Q.学校側の主張が正しい場合は?)責任の中心はバス会社側にシフトする。仮に学校側の主張が事実だとすると、通常の貸し切りバスの手配を依頼しただけ。内部でまさか白バス行為のような違法行為が行われていると認識していなかった。業者側から学校はだまされたという話になってくる。(Q.バス会社の主張が正しい場合、学校側も同程度責任を負う?)基本的に同じような責任を負う可能性は十分あり得るかなと思っております」と語りました。 この事故で死亡した稲垣尋斗さんはバスの一番後ろの席に座っていて、車体に突き刺さる形になったガードレールに押し出され、車外に出されたとみられています。 稲垣さんが通っていた北越高校は7日夜、保護者会を開きました。 保護者: 今後に向けてどういう対策をするのかとか、なぜこういう事故が起こってしまったのか。全部は説明されていないような感じ。スポーツをやりたくて学校に来ているので遠征はやめてほしくないが、安全確保できるように。

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