平成12年12月に会社員、宮沢みきおさん=当時(44)=一家4人が殺害された東京都世田谷区の現場にベトナム国籍の男2人が侵入し、逮捕された。2人は侵入したのが同事件の現場とは知らなかったと供述。過去にも事件を知らない高校生による落書きや「肝試し」目的の侵入事件が起きており、風化が浮き彫りになっている。 現場が立地するのは都立祖師谷公園内。事件当時は都が公園拡張のために買収しており、宮沢さん一家は引っ越しを目前に控えていた。現在、敷地は都有地だが建物は遺族が保有する。捜査に必要な検証が終了し、外壁の亀裂が目立つなどとして平成31年には警視庁が遺族へ取り壊しを打診していた。 令和2年に警察官の現場常駐が終了して以降、事件が相次いだ。2年11月には高3(当時)の少年が、現場を囲むフェンスなどに落書きをしたとして器物損壊の疑いで警視庁に書類送検された。少年は事件を知らず、当時の捜査員を驚かせたという。5年にも少年らがフェンスを乗り越えて敷地内に「肝試し」として侵入。調べに少年らは「心霊スポットだと思った。事件のことは知らなかった」と話していた。 現場となった住宅は現在も遺族の意向で残されている。捜査幹部は今回の事件について「悲惨な事件の現場に侵入することは許されない」と話した。