東京・上野や羽田空港、香港で現金を運んでいたグループが相次いで襲撃された事件のうち、上野で現金4億円が入ったスーツケースが持ち去られた事件で、警視庁暴力団対策課は3日、実行役の勧誘や車の手配をしたとして、指定暴力団住吉会系組幹部の山口京一容疑者(29)=千葉県茂原市東郷=ら男性3人を窃盗容疑で逮捕したと発表した。 警視庁や捜査関係者によると、現金はスーツケースを持っていた男性らが貴金属店から預かり、香港に運ぶ途中だった。被害者の一人は警察に「香港で金(ゴールド)を買い付けるための現金だった」と話しており、事前に運搬に関する情報が漏れて狙われた可能性が高い。 今回逮捕されたのは他に東京都豊島区池袋2の職業不詳、北原誠(42)と荒川区荒川4の職業不詳、宮川祐一郎(52)両容疑者。それぞれ、特定抗争指定暴力団山口組や指定暴力団極東会と関わりがあるという。 山口容疑者は実行役の勧誘、宮川容疑者は事件に使われた軽乗用車の調達を指示したとみられ、警視庁は3人に運搬の情報を流した人物がいたとみて調べる。 逮捕容疑は1月29日夜、台東区東上野の路上で、30代男性ら7人が運んでいた現金4億2300万円入りのスーツケース3個を盗んだとしている。警視庁は3人の認否を明らかにしていない。 事件には催涙スプレーが使われ、実行役とされた男性7人が3月に事後強盗容疑で逮捕されたが、うち5人は窃盗罪で起訴された。警視庁はこれまで、事件に関与したとされる容疑者の自宅などから現金計3570万円を押収したという。