<野田小4女児死亡>「たたかれたのはうそ」虚偽文書、学校把握せず 児相「共有の記録ない」

<野田小4女児死亡>「たたかれたのはうそ」虚偽文書、学校把握せず 児相「共有の記録ない」
千葉日報オンライン 2019/2/9(土) 11:58配信

 野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡した事件で、父、勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=が心愛さんに「お父さんにたたかれたのはうそ」などと書かせ、千葉県柏児童相談所に提示した文書の存在を、学校側が把握していなかったことが8日、市教委などへの取材で分かった。また、学校は心愛さんが親族宅から自宅へ戻ったことを児相から知らされず、約2カ月たって児相に確認して把握した。

 市教委は、文書について「存在自体知らなかった」と話し、児相が文書を明らかにした5日の記者会見で初めて知ったという。児相は「学校側と情報を共有したとの記録はないが、口頭で伝えた可能性はある」とした。

 5日の記者会見で児相は、文書を書かせた行為を「虐待と捉える必要があった」との認識を示した。市教委は「難しい判断かもしれないが、(文書の存在を)伝えてほしかった」と述べ、校長も「文書のことを把握していれば、父親がそういうことをする人だとの認識を持って対応できたかもしれない」としている。

 児相は2017年11月7日に心愛さんを一時保護し、12月27日に解除した。文書は一時保護解除後、親族宅で生活していた心愛さんの帰宅を要求する勇一郎容疑者が18年2月26日に提示。勇一郎容疑者からの暴力を否定し「児童相談所の人にはもう会いたくない」などと書かれ、心愛さんの署名があったという。

 児相によると、勇一郎容疑者が心愛さんに書かせたものではないかと認識しながら、確認しなかった。また「虐待のリスクが高まった」と確認していたにもかかわらず、文書を提示された2日後に帰宅を認める判断をした。児相職員が3月19日、学校で心愛さんと面会した際に心愛さんから「父に書かされた」と打ち明けられた。

 市教委や学校によると、この面会に学校側は同席していなかった。その後に開かれた市の「要保護児童対策地域協議会」で、勇一郎容疑者が心愛さんに書かせた文書についての説明はなかったとしている。

 また、校長は心愛さんが親族宅から自宅に戻っていたことも児相から知らされていなかった。心愛さんの話しぶりから自宅に戻っている様子がみられ、勇一郎容疑者が授業参観などに来るようになったため、18年5月に児相に確認。「父親と接触させても良い」との回答から、自宅に戻ったと認識したという。

 県は、自宅に戻った後の対応について「学校での見守りが中心」とする一方で、「心愛さんが自宅に戻ったことを学校へ伝えたとする記録はない」としている。

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