「奥さんのことが大好きで、自分ももっと頑張らなきゃって…」"真面目で優しい夫"ほど限界に 父親の約10%が発症する『産後うつ』 なりやすい人の共通点は?

5月、大阪府高槻市の自宅で、父親(当時30)が生後わずか3か月の長男へ暴行する事件が起きました。父親は育休から職場復帰を果たしたばかりのタイミングで、警察に「蓄積したストレスが限界を超え、首を絞めた後にソファへ投げつけた」と話していたということです。 また、6月7日には滋賀県高島市で父親(当時27)が自宅で生後2か月の娘に暴行を加えた疑いで逮捕。父親は育休中で「昼寝中に泣き出して睡眠時間を邪魔されたように感じて、カッとなって殴った」と警察に話したということです。 近年、男性の育児休業取得が推進され、夫婦で子育てを担う機運が高まっています。しかし、その陰に「男性の産後うつ」という深刻な問題が潜んでいるといいます。 子ども・子育て政策全般の調査研究を行う国立成育医療研究センターの竹原健二・政策科学研究部長への取材から見えてきたのは、「妻子のために」ともがく令和の父親像と、そのSOSが見逃される社会の構造的な課題でした。 ■男性も「産後うつ」になる 2020年に発表された論文では、産前産後の父親の精神的不調について調べた結果が報告されており、男性が産後に精神的不調を発症する頻度は全体で10%前後でした。この数字は、女性の産後うつと大きな差はなく、男性も産後に精神的不調を訴える「産後うつ」になるということがデータから明らかになりました。 ■産後うつになる父親は「真面目で責任感が強い」 実は、母親も父親も産後うつを発症する背景は大きく変わらず、「生活環境の大きな変化に対し、体と心が適応しきれないこと」が要因の1つだといいます。また、夜泣きなどの対応で睡眠時間が短い上に、仕事で長時間労働を重ねることも父親の「産後うつ」につながるそうです。 竹原さんによると、男性の産後うつになりやすい人には、ある共通点があるということです。 竹原健二・政策科学研究部長:「すごく優しくて一生懸命な方なんです。仕事も子育ても頑張るし、家族のことがすごく大事で。奥さんのことが大好きで、奥さんがすごく疲れてたり一生懸命やってるのを見て、『自分はもっと頑張らなきゃ』って。辛いのに無理をして、どんどんリミッターが外れて、ある日急に体が動かなくなるようです」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする