コロンビア特別区、6月13日 (AP) ー トランプ大統領は13日、米軍が「迅速かつ致命的な(物理的)空爆」を実施し、国際犯罪組織「トレン・デ・アラグア」の最高指導者であるエクトル・ラステンフォード・ゲレーロ・フローレス容疑者を殺害したと発表した。米国政府は同組織をテロ組織に指定している。 ゲレーロ・フローレス容疑者は、10年以上にわたりテロリストを支援した罪や謀殺謀議などの容疑で昨年12月、ニューヨークの連邦地裁に起訴されていた。ヘグセス国防長官はXへの投稿で、空爆は今週初め、ベネズエラ国内にある同組織の拠点に対して行われたと明かした。 当時、ジェイ・クレイトン連邦検事は、同組織が北米、南米、欧州において無数の暴力行為、恐喝、麻薬密売に関与していると指摘していた。トランプ大統領は11日、クレイトン判事を国家情報長官に指名したばかりだった。米国務省はゲレーロ・フローレス容疑者の逮捕につながる情報に最大500万ドルの懸賞金をかけていた。 トランプ大統領は自身のSNSで、「トレン・デ・アラグアのテロリストどもは、もはやベネズエラをはじめ、世界のどこにも安全な隠れ場所を失った。私のリーダーシップのもと、凶悪な殺人犯や麻薬王をいつでも、どこでも追い詰め、彼らがふさわしい地獄の底へと送り込んでやる」と声明を出した。 トランプ大統領の投稿では、同容疑者を「ニーニョ・ゲレーロ」という別名で呼んでいた。また、投稿には機密解除された上空からの映像も含まれており、緑色の屋根を持つ小さな建物が爆発に包まれる様子が映っていた。 ヘグセス国防長官は、「今回の作戦は、麻薬テロリストを掃討し、西半球における彼らの安全な潜伏先を排除するという、米国とベネズエラ双方の強い決意を示すものだ」と強調した。 ベネズエラ政府も声明を発表し、同作戦への参加を認めた。作戦は同国南東部のボリバル州で行われたという。ベネズエラ側の声明によると、「作戦中に犯罪グループとの戦闘が発生し、その結果、犯罪組織のリーダーであるエクトル・ルステンフォード・ゲレーロ・フローレス、通称ニーニョ・ゲレーロが死亡した」としている。 鉱物資源が豊富な同州はブラジルやガイアナと国境を接しており、現地の軍や政府高官の黙認・利益供与のもと、犯罪組織などによる大規模な違法採掘が行われてきた背景がある。 トランプ大統領は同組織に対し、麻薬密輸の疑いがある小型船への一連の空爆など、異例の強硬措置を講じてきた。トランプ政権が「麻薬テロリスト」と呼ぶ勢力を標的にし始めた9月初旬以降、東太平洋やカリブ海での米軍による船への空爆により、少なくとも207人が死亡している。 トランプ大統領や政府高官らは、米国の都市の一部で蔓延する暴力や不法な麻薬取引の根源が同組織にあると一貫して非難してきた。大統領は、同組織がベネズエラのマドゥロ前大統領の支配下で活動しているという主張を数カ月にわたって繰り返していたが、これは機密解除された米情報機関の評価とは矛盾している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)