プーチン氏を風刺したロシア反体制派画家に5発発砲…「殺害容疑者を逮捕」

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領ら権力者を痛烈に風刺してきたことで知られるロシア出身の亡命画家セミヨン・スクレペツキー(44、本名ロベルト・クゾフコフ)氏を殺害したとみられる容疑者が、事件発生から4日後にポーランド当局によって逮捕された。 ロシア独立系メディア「メドゥーザ」やAFP通信などによると、ポーランドのドナルド・トゥスク首相は18日(現地時間)、SNSを通じて、首都ワルシャワ近郊でスクレペツキー氏暗殺に関与したとみられる男を拘束したと明らかにした。 逮捕された人物は、36歳男性名義のジョージア旅券を所持していたが、現地メディア「Onet」は独自の情報筋を引用し、その旅券は偽造されたもので、容疑者がロシア連邦内のチェチェン共和国出身である可能性があると報じた。 トゥスク首相は現在、特殊機関が犯行の背後関係を解明するため、集中的な捜査を進めていると付け加えた。 シベリアのアルタイ共和国出身のスクレペツキー氏は、プーチン大統領をはじめ、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領、チェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長ら独裁的な権力者だけでなく、不審死を遂げた野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏までも容赦なく風刺し、広く知られるようになった人物だ。 クレムリンによる迫害を逃れ、2021年に家族とともにポーランドへ亡命したスクレペツキー氏は、15日、ベラルーシ国境に近い都市ビャワポドラスカの駐車場で白昼に銃撃を受け死亡した。 目撃者や警察によると、犯人はスクレペツキー氏を狙って拳銃を3発発砲した後、倒れた同氏に近づいてさらに2発を撃ち込み、とどめを刺したことが分かった。 事件直後には、容疑者らをワルシャワから現場まで乗せてきたタクシー運転手らベラルーシ国籍の2人が逮捕されたが、関与は認められず釈放された。 スクレペツキー氏は死亡する3日前の12日にも、ドイツ・ベルリンのロシア大使館前で、旧ソ連の独裁者スターリンの胸に抱かれたプーチン大統領を聖画風に描いた作品を掲げ、1人で抗議活動を行い、注目を集めた。 また、死亡するわずか数時間前には、自身のテレグラムチャンネルでベルリンでの抗議活動後に受け取った脅迫めいた悪質コメントを公開し、身の危険を訴えていた。ポーランド政府は過去にスクレペツキー氏に身辺保護措置を提案したが、本人がこれを断っていたことが分かっている。 現地メディアは今回の事件を「政治的処刑」と一斉に報じており、トゥスク首相も今回の事件を明白な政治的殺人と規定した。 トゥスク首相は「もしロシア政権が今回の暗殺を背後で指示していたことが明らかになれば、国際的に極めて深刻な波紋を呼ぶだろう」と警告した。

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