「なぜ、犯罪者の味方をするのか」刑事弁護人が直面する“ジレンマ”と、冤罪を防ぐ必要不可欠な“役割”

「なぜ、あんな“悪い人”を弁護するのか」。凶悪事件が報じられるたび、弁護人に対してこのような非難の声が向けられることがある。 果たして、弁護人は「犯罪者の味方」であり、社会正義に反する存在なのだろうか。 刑事裁判において、弁護人は国家権力である検察官と対峙し、被疑者・被告人の権利を守るという重要な役割を担う。それは、たとえ被疑者が罪を犯したことが明白と思える事件であっても変わらない。弁護人が存在しなければ、国家による一方的な断罪が行われ、冤罪を生む危険性が高まるからである。 本記事では、「悪い人」を守ると見なされがちな「刑事弁護人」について、その裏側にある、法制度上の不可欠な機能と、彼らが直面する葛藤を解き明かす。刑事裁判の仕組みと、そこで弁護人が果たす真の役割とは何か。(本文:野田隼人(弁護士、龍谷大学法学部非常勤講師)) ※本記事は野田隼人・堀田周吾 著「事件・裁判報道の『深層』を読む技術」(現代人文社)より一部抜粋・構成しています。

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