覚醒剤の密売人らから「東北の麻薬王」と称され、覚醒剤取締法違反などの罪に問われた宮城県大崎市鹿島台平渡、無職の被告の男(72)の論告求刑公判が13日、仙台地裁であった。検察側は拘禁刑10年、罰金50万円などを求刑し、結審した。判決は8月28日。 被告人質問などによると、被告は30代のころに密売を始めた。所属していた暴力団関係者から毎回、1回当たり30~40人に渡せる量に相当する23グラム程度の覚醒剤を仕入れていたという。 「麻薬王」と称されていることについては「(逮捕後に)初めて聞いた。頭に来る。面白がって言っているのではないかと思う」と述べた。検察側に「称されるほどのことをした自覚はないのか」と問われると「ある」と語った。 検察側は論告で「日常的、職業的に密売していた」と悪質性を指摘。覚醒剤などの売買を巡る前科が複数あり「内省の弁は信用できない」と断じた。弁護側は「覚醒剤の取引は一切しないと誓っている」などとして寛大な判決を求めた。 起訴状によると2024年3月~25年10月、宮城県大崎市、石巻市、利府町で、覚醒剤計約28グラムを所持し、客4人に少量を有償で譲渡したとされる。自ら使用した罪にも問われている。被告は公判で、いずれの起訴内容も認めた。